TDB景気動向調査(全国)

- 2011年12月調査 -

 

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2012年1月11日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは35.7、前月比0.2ポイント増と2カ月ぶりに改善

〜復興需要が中心となって下支えしている状況に過ぎず、国内景気は踊り場局面が続く〜

(調査対象2万3,311社、有効回答1万578社、回答率45.4%、調査開始2002年5月)

2011年12月の動向 : 踊り場局面

 2011年12月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.2ポイント増の35.7となり、2カ月ぶりに改善した。
 震災から9カ月が経過し、復興需要が増加してきたことで、宮城県や福島県など東北では建設業を中心に企業活動が活発化している。また、内需では省エネ関連製品など一部で需要増もみられた。
 しかし、このほかに目立った好材料はないことから個人消費は弱く、外需も欧米景気の停滞によって力強さがみられなかった。また、タイの洪水による部品調達の遅れなどは回復しておらず、円高の定着による厳しい輸出環境も続いたことで、企業収益は下押しされた。国内景気は内外需とも弱く、踊り場局面が続いている。

1) 復興需要の増加が、建設などの関連業種や『東北』の改善をけん引

2) 雇用や所得環境の回復進まず、新たな負担増への懸念も、個人消費回復の妨げに

3) 外需の停滞や円高などで、企業収益も下押し



今後の見通し:踊り場局面

 今後、復興需要が本格化するほか、住宅や自動車向けなどの各種政策支援によって内需は底上げされることが見込まれる。また、省エネなどの技術革新やロンドン夏季五輪に向けた新商品やサービスの投入なども消費喚起につながるとみられる。 しかし、先行きの負担増に対する警戒感は強く、消費マインドの大幅な改善は見込め
 ない。企業もデフレや厳しい輸出環境の長期化が避けられないなかで、人的投資や設備投資活動の本格回復は期待できない。エネルギー政策や貿易問題なども不安定材料であり、産業空洞化の加速も懸念される。
 景気予測DI は「1カ月後」(35.4、当月比0.3ポイント減)、「3カ月後」(36.7、同1.0ポイント増)、「6カ月後」(37.8、同2.1ポイント増)となった。国内景気は復興需要などの政策支援に期待がかかるが、早期に自律回復へ移行する状況にはなく、踊り場局面が長引く可能性がある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:復興需要の増加により、『建設』は8カ月連続で改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも2カ月ぶりに改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:復興需要の増加により『東北』が全国10地域中、4カ月連続で第1位





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2011年12月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2011年12月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万3,311社、有効回答企業1万578社、回答率45.4%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2011年12月16日〜2012年1月5日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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