TDB景気動向調査(全国)

- 2012年5月調査 -

 

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2012年6月5日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは38.2、前月比0.3ポイント減と6カ月ぶりに悪化

〜国内景気は政策頼みの状況から脱しておらず、回復は頭打ち〜

(調査対象2万2,955社、有効回答1万467社、回答率45.6%、調査開始2002年5月)

2012年5月の動向 : 回復は頭打ち

 2012年5月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.3ポイント減の38.2となり、6カ月ぶりに悪化した。
 政策支援に加えて、夏に向けた季節需要の増加により内需は緩やかな復調を維持した。
しかし、家計の生活防衛意識の高止まりによって、個人消費の回復力は弱く、原材料価格の上昇や再び厳しい円高水準に戻ったことなどが影響して、企業の生産活動も低下を余儀なくされた。
 復興需要も一部の被災地域を下支えはしているものの、他地域や業界を幅広く底上げするほどのけん引役とはなっていない。国内景気は政策頼みの状況から脱しておらず、回復は頭打ちとなっている。

1) 企業の収益性は改善進まず、『製造』は2カ月連続で悪化

2) 復興需要の増加は続いたものの、『東北』が1年1カ月ぶりに悪化

3) 内需は緩やかな復調を維持し、『小売』は6カ月連続で改善



今後の見通し : 踊り場局面に入る可能性も

 今後も、被災地域を中心に復興需要の増加が見込まれる。また、政策支援でも住宅関連では長期的な需要の底上げにつながることが期待されるが、自動車ではエコカー補助金が夏にも予算切れとなる見込みで、その後の反動減が懸念される。
 夏季には電力不足が消費者の購買行動に変化を与える可能性があり、企業の生産や販売活動などへの悪影響も懸念される。政策面ではエネルギーや消費税率の引き上げなど政策課題は山積みで、政局も不安定である。先行き不透明感は拭えず、個人消費や企業の雇用、設備投資なども大幅な伸びは期待できない。
 景気予測DIは「1カ月後」(38.8、当月比0.6ポイント増)、「3カ月後」(39.7、同1.5ポイント増)、「6カ月後」(39.8、同1.6ポイント増)となった。国内景気は内需を中心にかろうじて復調を維持するとみられるが、自律回復に移行する力強さはなく、踊り場局面に入る可能性もある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『小売』が6カ月連続で改善するも、『製造』は2カ月連続で悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」いずれも6カ月ぶりに悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『東北』が1年1カ月ぶりに悪化するも、9カ月連続で全国第1位





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2012年5月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2012年5月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,955社、有効回答企業1万467社、回答率45.6%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2012年5月21日〜31日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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