TDB景気動向調査(全国)

- 2012年12月調査 -

 

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2013年1月10日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは35.7、前月比0.4ポイント増と5カ月ぶりに改善

〜国内景気は、新政権への期待が高まるなかで悪化に歯止め〜

(調査対象2万2,938社、有効回答1万293社、回答率44.9%、調査開始2002年5月)

2012年12月の動向 : 悪化に歯止め

 2012年12月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.4ポイント増の35.7となり、5カ月ぶりに改善した。
 新政権が発足して金融緩和や景気対策への期待が高まったこともあり、12月28日には為替相場が一時1ドル=86円63銭(東京市場)まで円安が進み、日経平均株価も1万395円と年初来高値で引けた。また、中国における事業も少しずつ再開するなど悪化要因がやや弱まったことで、『製造』や『不動産』など10業界中7業界、51業種中32業種が改善した(前月:24業種)。一方、『建設』は7カ月ぶり、『東北』が2カ月ぶりに悪化するなど、これまでけん引してきた業界や地域で勢いにかげりもみられた。
 国内景気は、新政権への期待が高まるなか、悪化に歯止めがかかっている。

1) 『製造』は9カ月ぶりに改善するも、業種による景気のバラツキも

2) 消費税引き上げ前の駆け込み需要などで『不動産』が5カ月ぶりに改善

3) 『南関東』など三大都市圏が8カ月ぶりに揃って改善する一方、『東北』が2カ月ぶりに悪化



今後の見通し : 期待感先行の懸念

 新政権による金融緩和政策や大型補正予算などの内需刺激策が景気を下支えし、企業マインドの改善が進むことが期待されるほか、復興需要は継続するとみられる。海外では、米国で財政の崖がひとまず回避され、中国や韓国との関係改善を進めるための動きも外需の取り込みに好材料となる。
 他方、株価上昇や円安など資産価格が期待先行で動いているが、実体経済への波及遅れや中小企業金融円滑化法の終了は大きな懸念材料となる。さらに、消費税率引き上げや復興増税など家計負担の増大は個人消費を悪化させる要因になりうる。また、米国や中国・韓国など海外における経済政策の方針が固まっていないこともリスク要因である。
 景気予測DIは「1カ月後」(35.5、当月比0.2ポイント減)、「3カ月後」(35.4、同0.3ポイント減)ともに悪化しており、中小企業の経営者は慎重な見方を崩していない。国内景気は期待感先行の状況にある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別 :『不動産』『製造』など7業界が改善、『建設』『小売』の2業界が悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」がともに改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『南関東』『近畿』など5地域が改善、『東北』『北陸』など4地域が悪化





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2012年12月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2012年12月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,938社、有効回答企業1万293社、回答率44.9%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

22012年12月17日〜2013年1月7日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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