TDB景気動向調査(全国)

- 2013年6月調査 -

 

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2013年7月3日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは42.5、前月比0.5ポイント減と7カ月ぶりに悪化

〜国内景気は、期待先行による改善が一服し、一時的な足踏み状態〜

(調査対象2万2,750社、有効回答1万157社、回答率44.6%、調査開始2002年5月)

2013年6月の動向 : 足踏み状態

 2013年6月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.5ポイント減の42.5となり、7カ月ぶりに悪化した。
 これまで大企業を中心としてアベノミクス効果による景気の上昇が続いていたが、6月の外国為替市場では為替レートが1ドル93円〜100円台で変動し、さらに日経平均株価も6月13日には直近の最高値より20%超下落するなど、不安定な状況が続いた。 また、輸入品を通じた仕入価格の上昇で企業収益を圧迫する環境が強まったこともあり、『不動産』『小売』『サービス』など内需関連を中心として全10業界、51業種中36業種が悪化した。全10 業界が悪化したのは、東日本大震災のあった2011年3月以来2年3カ月ぶり。
 国内景気は、期待先行による改善が一服し、一時的に足踏み状態となっている。

調査結果のポイント

  1. 『製造』は、7カ月ぶりに悪化した。輸入価格の上昇でコスト上昇に直面する企業が多く、「パルプ・紙・紙加工品製造」など全12業種中7業種が悪化した。在庫の取り崩しが徐々に進む一方で、内需向けを中心に設備投資意欲DIは2カ月連続で減少している。
  2. 『不動産』は、建築費や輸入材価格の高騰が続いていることなどを要因として7カ月ぶりに悪化した。規模別では、「大企業」より「中小企業」の悪化が目立ち、企業規模間で景況感の開きが大きい
  3. 『東海』『東北』など10地域中8地域が悪化した。『東北』は震災後の人口減少が続いているほか、農産物出荷量や漁獲量の減少による価格上昇で仕入れコストが高まった『製造』や燃料価格の高騰に直面した『運輸・倉庫』などが悪化した。


今後の見通し : 緩やかに回復

 電気・ガス大手14社が8月まで料金を5カ月連続で一斉値上げするほか、円安による素材価格の上昇も進んでおり、販売価格への転嫁が進まない中小企業では収益環境の悪化が懸念される。また、7月に実施される参議院選挙結果や徐々に上昇している長期金利の動向、駆け込み需要後の反動減など先行き不透明な要素も多い。
 他方、プラス要素としては、夏場にかけて景気対策による公共事業の執行が本格化するほか、消費税率引き上げ前の低金利の間に新築やリフォームなど住宅関連の駆け込み需要や、円安を通じた輸出増加やそれにともなう設備投資の拡大など、期待先行の状況から実需への移行が期待される。また、「日本再興戦略」(成長戦略)も動き始める。
 今後、実需へと結びつくか正念場を迎えるものの、企業マインドの悪化は一時的なものにとどまり、国内景気は不透明感を内包しつつも緩やかに回復するとみられる。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別 : 2011年3月以来2年3カ月ぶりに全10業界が悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」「小規模企業」ともに悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中8地域が悪化





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2012年6月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2012年6月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,750社、有効回答企業1万157社、回答率44.6%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2013年6月18日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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