TDB景気動向調査(全国)

- 2014年3月調査 -

 

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2014年4月3日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは51.0、調査開始以来初めて50を上回る

〜 駆け込み需要がピークを迎え景気を押し上げる 〜

(調査対象2万3,130社、有効回答1万258社、回答率44.3%、調査開始2002年5月)

2014年3月の動向 : 駆け込み需要で景気押し上げ

 2014年3月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比1.4ポイント増の51.0となり、調査開始以来、初めて判断の分かれ目となる50を上回った。
 3月は消費税増税を直前に控えて、駆け込み需要がピークとなり、景気上昇の原動力となった。2月までの駆け込み需要は耐久財を中心としていたが、3月は家電や家具などに加えて、食料品や日用品関連へと広がった。さらに、駆け込みで購入した物品や、住宅への増税前の引っ越しなどの配送を担う『運輸・倉庫』も車両やドライバーが不足し、需要に供給が追いつかない状況がみられた。駆け込み需要は特に「中小企業」の景況感を改善するけん引役となった。また、地域別では自動車関連が引き続き好調な『東海』や南海トラフ地震対策の公共事業が増加した『四国』など全10地域が改善した。
 国内景気は、消費税増税を控えて駆け込み需要がピークとなり、『小売』『運輸・倉庫』を中心に大きく押し上げられた

調査結果のポイント

  1. 『小売』『運輸・倉庫』『卸売』など8業界が改善し、5業界が過去最高を更新した。
    駆け込みや買いだめ需要がピークとなり、家電製品や日用品のほか、運送業では荷動きが活発化した。
  2. 地域別では全10地域が改善しており、『近畿』を除く9地域が50を上回った。特に、『四国』は公共投資や民間の設備投資が堅調で全10地域中第1位となった。また、「沖縄」は期末にかけての公共工事の増加や資材関連需要の拡大もあり、47都道府県で第1位となり、全国で初めて景気DIが60を上回った。景況感は地方圏で高まる傾向となっており、地域間のバラツキは小さくなっている。
  3. 「大企業」「中小企業」「小規模企業」ともに改善した。なかでも「中小企業」は『小売』『卸売』『運輸・倉庫』がけん引して大きく改善し、初めて50を超えた。


今後の見通し : 消費増税後の一時的落ち込みから緩やかに上昇

 今後は、消費税増税による景気の落ち込みと原材料高によるコスト上昇による影響をどの程度抑えられるかが焦点となる。6月に策定される新成長戦略に加えて、2013年度補正予算で5.5兆円規模の経済対策が打ち出されており、公共事業に約1兆円、中小企業への支援策として約3千億円が投入される見通しとなっている。今後の景気回復のスピードに関わってくる消費は、中小企業の賃上げが最大のポイントとなる。同時に、消費の反動減対策として低所得者や子育て世帯、住宅取得者への現金給付措置などが盛り込まれており、消費税増税後の落ち込みを下支えする効果が期待される。また、企業による設備投資の増加や反動減を解消するための新商品・新サービスが見込まれるなど好材料もあり、景気の落ち込みを最小限とする対策が景気を押し上げる原動力となろう。
 国内景気は、消費税増税後に一時的に落ち込むものの、緩やかな上昇過程が持続するとみられる



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:駆け込み需要がピークを迎え『小売』『運輸・倉庫』など
    5業界が過去最高



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※過去最高は今回調査で2002年5月の調査開始以降の最高水準を更新したことを示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:中小企業は『小売』『卸売』『運輸・倉庫』がけん引し大きく改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※過去最高は今回調査で2002年5月の調査開始以降の最高水準を更新したことを示す

地域別:『四国』が2年10カ月ぶりに第1位、「沖縄」が全国で初めて60を上回る





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※過去最高は今回調査で2002年5月の調査開始以降の最高水準を更新したことを示す

業界別の景況感「現在」(2014年3月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2014年3月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,130社、有効回答企業9,201社、回答率39.8%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2014年3月18日〜31日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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