TDB景気動向調査(全国)

- 2014年4月調査 -

 

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2014年5月7日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは46.8、消費税増税で過去最大の落ち込み

〜 反動減は半年程度で解消し、景気は緩やかに上昇する見込み 〜

(調査対象2万3,323社、有効回答1万204社、回答率43.8%、調査開始2002年5月)

2014年4月の動向 : 消費税増税で過去最大の落ち込み

 2014年4月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比4.2ポイント減の46.8となった。リーマン・ショックの影響が広がった2008年12月(4.1ポイント減)を上回り、過去最大の落ち込みとなった。
 4月は、昨年から前月にかけて積み上がっていた駆け込み需要が一気に剥落した。また、年金支給額が4月分から0.7%減額されるなど、高齢世帯での所得減少もあり、景気は想定以上の落ち込みをみせた。特に『小売』は家具、自動車、家電、日用品など軒並み悪化し、全体で10.7ポイント減と過去最大の下落となった。また、『運輸・倉庫』ではドライバー不足に加えて、燃料への環境税の増税、高速道路の割引率縮小・廃止など、消費税以外の負担増加も悪化に拍車をかけた。地域別では全10地域で悪化し、うち5地域で過去最大の落ち込みを記録するなど、8カ月ぶりに全10地域で50を下回った。
 消費税増税による反動減に環境税などの負担増加も加わり、国内景気は業界・企業規模・地域にかかわらず広範囲にわたって落ち込んだ

調査結果のポイント

  1. 全国の景況感は前月比4.2ポイント減と過去最大の落ち込みとなった。消費税増税による反動減に加えて、燃料価格の上昇や年度末需要の終了なども一因となった。
  2. 特に、『小売』は駆け込み需要の大きかった家具、自動車、家電、日用品など全業種で悪化し、『小売』全体で10.7ポイントの大幅悪化となった。さらに、人手不足が深刻な『建設』『運輸・倉庫』など4業界で、過去最大の落ち込みを記録した。
  3. 地域別では、10地域中5地域が過去最大の悪化となった。特に、基幹産業の自動車関連で消費税増税の影響を大きく受けた『東海』や、人手が不足している建設業で人件費の上昇により利幅縮小がみられた『四国』の悪化が目立った。


今後の見通し : 増税によるショックから緩やかに上昇

 今後は、消費税増税による景気の落ち込みを最小限に抑えることや、原材料価格の高騰、電気料金の値上げなどのコストアップ要因、人手不足による受注見送りなどが懸念される。
 他方、2013年度補正予算による公共事業や中小企業への支援策など企業向けの景気対策のほか、低所得者や子育て世帯への現金給付措置など消費者向け対策も予定されている。これらの政策効果を発揮するために、賃上げの中小企業への広がりが重要となる。また、中小企業の生産活動は底堅く、設備投資意欲も衰えていない。新商品・新サービスの投入なども期待されており、多くの企業では反動減による悪影響は半年以内に解消 されると見込んでいる。
 今後の国内景気は、消費税増税による反動減からの回復が9月頃までずれ込むものの、半年以内に落ち着きを取り戻し、緩やかに上昇していくとみられる



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:駆け込み需要の反動で9業界が悪化、『小売』は10.7ポイント減



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※過去最高は今回調査で2002年5月の調査開始以降の最高水準を更新したことを示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:「大企業」「中小企業」ともに4ポイント以上の大幅悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※過去最高は今回調査で2002年5月の調査開始以降の最高水準を更新したことを示す

地域別:10地域中5地域で過去最大の悪化、8カ月ぶりに全地域で50を下回る





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※過去最高は今回調査で2002年5月の調査開始以降の最高水準を更新したことを示す

業界別の景況感「現在」(2014年4月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2014年4月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,323社、有効回答企業1万204社、回答率43.8%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2014年4月17日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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