TDB景気動向調査(全国)

- 2014年6月調査 -

 

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2014年7月3日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは46.5、消費増税の影響和らぎ再上昇の兆し

〜 業種間の回復にバラツキがみられるも、個人消費が全体を押し上げる見込み 〜

(調査対象2万3,118社、有効回答1万571社、回答率45.7%、調査開始2002年5月)

2014年6月の動向 : 再上昇の兆し

 2014年6月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は、前月比0.3ポイント増の46.5となり3カ月ぶりに改善、4月に引き上げられた消費税増税の影響は和らいだ。
 しかし、業界間や業界内、地域によっては消費税ショックの影響が長引いており、全体として回復はまだら模様の状態となった。『小売』は、百貨店やスーパーを中心に2カ月連続で改善したものの、品目により回復のバラツキがみられ小幅な改善にとどまった。また、『建設』は公共工事や企業の設備投資が堅調に推移したことで6カ月ぶりに改善した。ただ、住宅投資は依然として弱く、建材関連の製造・卸売は未だ悪化が続いている。規模別では、3カ月ぶりに「大企業」と「中小企業」が改善したが、原材料や電力などのコスト上昇が負担となっている「中小企業」はわずかな回復にとどまった。
 国内景気は、一部業種、地域で回復の遅れがみられるものの、消費増税の影響が和らぎ再び上昇する兆しが現れた

調査結果のポイント

  1. 6月の景気DIは前月比0.3ポイント増と3カ月ぶりに改善した。一部業種、地域で回復の遅れがみられたが、消費増税による影響は和らぎ、景気は再び上昇する兆しが現れた。今後、消費増税の影響が一部で残る懸念もあるが、賃上げなどを背景として個人消費の回復が期待され、国内景気は緩やかに上昇していくとみられる。
  2. 消費増税の影響を大きく受けた『小売』は百貨店やスーパーなどを中心に小幅ながら2カ月連続で改善した。他方、自動車販売は厳しい状況が続いた。
  3. 地域別では、輸出や公共工事が堅調だった『東海』や『九州』など10地域中6地域が改善した。規模別では、「中小企業」が3 カ月ぶりに改善したものの、原材料や電力などコスト上昇分の価格転嫁が進まずわずかな回復にとどまった。


今後の見通し : 緩やかに上昇

 今後の景気は消費税ショックからの回復がより幅広い業種、地域に広がり、中小企業へと波及することが重要となる。有効求人倍率がバブル崩壊以降で最高となるなど売り手市場が続く雇用環境の改善をはじめ、堅調だった夏のボーナスや中小企業の6割超で実施された賃上げなどによる消費刺激が期待でき、企業業績の改善に好材料となる。さらに、政府による景気対策の実施が本格化し景気の下支えも見込まれる。
 原油価格の高止まりや電気料金の値上げなどインフラ関連のコストアップ、人手不足による案件受注の取り逃しに加えて、消費増税の影響が一部業種で長引く懸念もあるものの、今後の国内景気は、個人消費の回復にともない緩やかに上昇していくとみられる



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:消費税ショックは和らぎ10業界中7業界が改善も、まだら模様が続く



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:中小企業は3カ月ぶりに改善するも、わずかな回復にとどまる



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中6地域が改善、地域間格差は小幅な状況が継続





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2014年6月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2014年6月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,118社、有効回答企業1万571社、回答率45.7%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2014年6月17日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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