TDB景気動向調査(全国)

- 2014年11月調査 -

 

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2014年12月3日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

急激な円安、国内景気を圧迫

〜 コスト負担増鮮明で収益悪化 〜

(調査対象2万3,475社、有効回答1万516社、回答率44.8%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 11月の景気DI は前月比0.6ポイント減の43.5となり、4カ月連続の悪化となった。追加金融緩和政策により一段と円安が進行したことで、仕入価格の上昇が再び加速、収益環境の厳しさが増している。コスト増は人手不足を非正社員の増加で補い、賃金上昇を押さえる要因ともなった。国内景気は、円安を通じた原材料高や賃金上昇の抑制による影響が広がっており、悪化している。今後の国内景気は、先行きへの期待感を含みながらも、ほぼ横ばいでの推移が続くと見込まれる。
  2. 業界別では10業界中8業界が悪化した。原材料価格の上昇や人手不足は『建設』の悪化要因となっているほか、消費者の購買意欲の低下により建物売買業において景況感が大きく悪化している。
  3. 地域別では、『北海道』や『北陸』など10地域中7地域が悪化した。特に、『北海道』では、電気料金が11月から値上げされたことによるコスト負担増が景況を悪化させる要因となった。なかでも、『不動産』の悪化は大きく、21カ月ぶりに50を下回った。


2014年10月の動向 : 国内景気は悪化

 2014年11月の景気DIは前月比0.6ポイント減の43.5となり4カ月連続で悪化した。
 11月は、7〜9月期のGDPが2期連続マイナス成長となり消費税率再引き上げが延期された。また、前月末に追加金融緩和政策が実施され一段の円安となったことで、為替レートは2年で44%下落した。そのため、仕入価格の上昇が再び加速し、企業の収益環境の厳しさが増している。また、為替レートの2年間での下落率を平均してみると、2014年は日本が1973年に変動相場制に移行してから最も速いスピードで円安が進んだ。円安によるコスト増を価格転嫁できず売り上げが伸び悩むことに加え、人手不足に対し賃金上昇を抑えるために非正規雇用を増やすことで対応し、消費低迷の要因ともなっている。国内景気は、円安を通じた原材料高や賃金上昇の抑制による影響が広がっており、悪化している

今後の見通し :下振れ懸念のあるなか、ほぼ横ばいで推移

 消費税率の再引き上げが延期されたことで、当分、駆け込み需要は発生しないとみられる。10月末からの追加金融緩和政策により一層の円安が進むと予想されるため、輸入コスト上昇を販売価格に転嫁できない企業の収益悪化は懸念材料である。さらに、人手不足は建設関連での入札見送りなどをもたらし、成長を阻害する要因として景気の下振れ要因となろう。また、総選挙の結果次第では経済政策が停滞する可能性がある。今後は、原油価格の下落による企業や家計へのコスト負担の軽減効果など先行きへの期待感を含みながらも、国内景気は下振れ圧力もあり、ほぼ横ばいでの推移が続くと見込まれる



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:原材料価格の上昇や実質所得の低下などで10業界中8業界が悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:4カ月連続で全規模悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:円安や電気料金値上げのコスト負担増が響く





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2014年11月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2014年11月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,475社、有効回答企業1万516社、回答率44.8%




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2014年11 月14 日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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