TDB景気動向調査(全国)

- 2015年2月調査 -

 

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2015年3月4日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

国内景気、全国的に底入れ

〜 自動車輸出の好調が関連業界に波及 〜

(調査対象2万3,365社、有効回答1万593社、回答率45.3%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2月の景気DIは前月比1.2ポイント増の45.1となり、2カ月連続で改善した。円安による自動車輸出の拡大が関連業種にも波及したほか、企業の設備投資意欲が改善傾向を示したことで生産活動も活発化した。さらに、原油や天然ガスの価格下落が企業の負担軽減につながっており、国内景気は消費税率引き上げ後の悪化傾向から脱し、底入れした。今後の国内景気は、夏頃まで外部要因がけん引しつつ、緩やかに改善していくと見込まれる。
  2. 業界別では『不動産』『製造』『小売』『卸売』など10業界中7業界が改善した。特に、『不動産』はオフィスを中心とした貸事務所やマンション需要の高まりもあり、13カ月ぶりの大幅改善となった。また、『製造』は米国向け輸出が堅調な自動車関連が全体を押し上げた。
  3. 地域別では、『北海道』や『東北』『四国』など全10地域が11カ月ぶりに改善した。『四国』は主要産業のひとつである造船が順調だったほか、公共工事が堅調な「高知」の建設業が全国で最高となるなど、10地域で最大の改善幅となった。


2015年2月の動向 : 底入れ

 2015年2月の景気DIは前月比1.2ポイント増の45.1となり2カ月連続で改善した。
 2月の国内景気は、日経平均株価が15年ぶりの高値をつけるなど、原油安や賃金上昇への期待もあり景気が底入れしたとの見方が広がった。円安による自動車輸出の増加が関連業種へと波及したうえ、訪日旅行客の増加は小売や旅館・ホテルなどを上向かせた。原油価格下落は天然ガスの価格低下にもつながりはじめるなど、企業のコスト負担を一段と軽減させる要因となった。その結果、設備投資意欲が改善し資金需要も高まっているなか、工作機械など生産関連受注も活発化し、11カ月ぶりに全10地域が改善した。国内景気はエネルギー価格の低下や円安の好影響で消費税率引き上げ後の悪化傾向から脱し、底入れした

今後の見通し :緩やかに改善

 原油および天然ガスの価格下落によって企業や家計のエネルギー関連の負担が軽減されるほか、今後の設備投資や消費回復に向けた好材料として期待される。政府による経済対策とともに、地方創生や農業改革を踏まえた新しい成長戦略の実行が見込まれる。また、震災復興に加えて、高速道路や新幹線などインフラ整備の計画、東京五輪など建設需要は高水準で続くとみられる。さらに、2015年度に3.2兆円規模の賃上げが試算されていることも個人消費にとって好材料といえよう。ただし、人手不足は景気拡大を抑制する懸念材料となり、過剰分野から不足分野への労働力の移転がカギを握る。今後の国内景気は、外部要因がけん引しつつ緩やかに改善すると見込まれる。しかしながら、夏以降に新たな景気対策が打ち出されなければ横ばいで推移すると予想される



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:自動車関連業界が好調、春節(旧正月)需要も取り込み



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:2カ月連続で全規模が改善、春節効果は「大企業」の小売に恩恵



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:11カ月ぶりに全10地域が改善





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2015年2月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2015年2月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,365社、有効回答企業1万593社、回答率45.3%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2015年2月16日〜28日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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