TDB景気動向調査(全国)

- 2015年9月調査 -

 

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2015年10月5日
株式会社帝国データバンク

二極化進む国内景気、2カ月連続後退

〜 天候不順が追い打ち 〜

(調査対象2万3,257社、有効回答1万752社、回答率46.2%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 9月の景気DIは前月比0.5ポイント減の44.6となり、2カ月連続で悪化した。国内の設備投資が軟調に推移したなか、集中豪雨などの天候不順や公共工事の減少は地域経済を下押しする要因となっている。国内景気は、生産活動に弱含みがみられており、二極化が進んでいる。今後は、年明け以降に徐々に上向いていくとみられる。
  2. 業界別では『製造』『卸売』『サービス』『金融』など5業界が悪化した。自動車や電気機械向けの工作機械や産業機械など機械関連の生産低迷が関連業種へと波及している。また、集中豪雨は生鮮食品の価格高騰のほか、公共工事の進捗の遅れをもたらす要因ともなった。
  3. 地域別では、『北関東』や『近畿』、『四国』など7地域が悪化、『中国』と『九州』の2地域が改善、『北海道』が横ばいとなった。特に『北関東』では、資材調達やレジャー関連などで豪雨被害の影響が大きく出たほか、中国経済の減速が域内製造業の輸出や受注減少につながった。


2015年9月の動向 : 二極化進む

 2015年9月の景気DIは前月比0.5ポイント減の44.6となり2カ月連続で悪化した。
 9月は、台風などによる天候不順に加えて、国内の設備投資が軟調に推移したほか、国内自動車生産の低迷や中国経済の減速により、工作機械の受注が大幅に減少した。さらに、関連する製造業や卸売業へと波及していったことで、全体の景況感を押し下げる要因となった。また、公共工事は依然として減少が続いているうえ、地域により増減傾向が異なるため、減少した地域の経済を悪化させる一因となった。他方、ガソリンや軽油価格の低下でコスト負担が緩和したことや、住宅着工戸数の増加により建設業が改善したことで資材運搬の荷動きが上向いたこともあり、『運輸・倉庫』は3カ月連続で改善した。国内景気は、国内外の不安定な経済状況を受け生産活動に弱含みがみられることに加え、集中豪雨により経済が下押しされ、二極化が進んでいる。

今後の見通し : 年明け以降に上向き

 8月下旬以降の株価急落の影響に対する不透明感が増している。さらに、中国経済の先行き懸念にともなう輸出減少や設備投資意欲の低下のほか、米国の金利引き上げ懸念も加わり、しばらくは停滞した状態で推移するとみられる。しかしながら、ひっ迫する労働需給は雇用者所得を増加させ、個人消費を押し上げる要因となる。公共工事の発注増加が見込まれるが、景気の行方は来年の参議院選挙に向けた景気対策次第ともいえよう。また、2014年4月の消費税率引き上げ時にみられたように、次回の税率引き上げにともなう駆け込み需要も住宅などを中心に2016年度初めから発生すると予測される。今後の国内景気は、好転への材料が乏しいものの、年明け以降に徐々に上向いていくとみられる。


※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:10業界中5業界で悪化、機械関連の生産停滞が関連業種に波及



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:「大企業」が3カ月ぶりに悪化、自動車や産業機械の不調が目立つ



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中7地域が悪化、『北関東』で豪雨の影響





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2015年9月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2015年9月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,257社、有効回答企業1万752社、回答率46.2%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2015年9月14日〜30日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 顧客サービス統括部 産業調査グループ 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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