TDB景気動向調査(全国)

- 2015年11月調査 -

 

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2015年12月3日
株式会社帝国データバンク

国内景気は膠着状態に

〜 国内外の経済情勢にリスクを抱え、視界不良が続く 〜

(調査対象2万3,051社、有効回答1万620社、回答率46.1%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 11月の景気DIは44.8で前月と同水準となった。燃料価格の低下で企業のコスト負担が和らいだ一方、中国景気の減速は『製造』を中心に表れてきた。大企業と中小企業がともに横ばいを示すなど、国内景気は膠着状態となっている。今後は、企業業績が堅調なものの、先行きに不透明感が漂うなか、一進一退で推移していくとみられる。
  2. 業界別では『建設』『運輸・倉庫』など4業界が改善した一方、『卸売』『小売』など4業界が悪化、『製造』と『サービス』の2業界が横ばいとなった。国際商品価格の低下で仕入価格の上昇が幾分緩和してきたなか、自動車関連は徐々に改善傾向を示してきたものの、家計の節約志向が高まっている。
  3. 地域別では、『北海道』『北関東』など5地域が改善、『近畿』『九州』など3地域が悪化、『南関東』と『北陸』の2地域が横ばいとなった。『北関東』は自動車関連が好調で2カ月連続で改善した一方、『近畿』は個人消費関連で厳しい状況が続くなか、中国景気減速の影響も受け、4カ月連続で悪化した。


2015年11月の動向 : 膠着状態

 2015年11月の景気DIは44.8となり前月と同水準で、景気は横ばいとなった。

11月は、内閣府から2015年7〜9月期の実質GDP成長率が前期比−0.2%と2四半期連続のマイナス成長だったことが公表された。中東産ドバイ原油が一時7年ぶりに1バレル=40ドルを割るなど原油価格が安値圏で推移したことで、ガソリンや軽油価格が5週連続で低下し、企業のコスト負担を和らげる要因となった。一方、実質賃金が伸び悩むなかで家計の節約志向は高まってきており、『小売』は3カ月連続で悪化している。中国景気減速の影響が『製造』を中心として表れているが、アルミや銅など国際市場で決まる商品価格は中国などの需要低迷を受けて低下しており、輸入を通じた仕入価格は徐々に落ち着きを取り戻しつつある。9年9カ月ぶりに「大企業」と「中小企業」が同時に横ばいを示すなど、国内景気は膠着状態となっている。

今後の見通し : 一進一退で推移

 海外経済では、新興国や資源国経済の下振れによる世界経済の減速懸念のほか、米国による金利引き上げの影響は輸出にマイナス材料となろう。国内では、在庫調整圧力が残るほか、先行き不透明感を背景とした設備投資の様子見姿勢や人材不足による人件費の上昇など企業のコスト負担が懸念材料となる。他方、2016年度に入ってからは、2017年4月の消費税率引き上げを控えた駆け込み需要が住宅や高額耐久財などで発生すると予測される。また、雇用者数の増大とともに所得の増加が期待される。今後の国内景気は、企業業績が堅調なものの、先行きに不透明感が漂うなか、一進一退で推移していくとみられる


※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:景気の改善と悪化が拮抗



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:9年9カ月ぶりに「大企業」と「中小企業」が横ばい、景気の膠着示す

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中5地域が改善も、『近畿』は消費関連が弱く4カ月連続悪化





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(2015年11月調査分)


業界別の景況感 企業の声2(2015年11月調査分)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,051社、有効回答企業1万620社、回答率46.1%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2015年11月16日〜30日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 顧客サービス統括部 産業調査グループ 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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