TDB景気動向調査(全国)

- 2016年1月調査 -

 

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2016年2月3日
株式会社帝国データバンク

国内景気は急落、大寒波が追い打ち

〜 1年5カ月ぶりに10地域すべてが悪化 〜

(調査対象2万3,228社、有効回答1万519社、回答率45.3%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 1月の景気DIは前月比1.2ポイント減の43.5となり2カ月連続で悪化した。年初から日経平均株価が大幅に下落しているうえ、中国の景気減速や設備投資の伸び悩みも重なった。国内景気は、生産活動の停滞に天候不順も加わり、悪化している。今後は、生産や消費に下振れ懸念があり弱含みで推移するとみられるなか、アベノミクス第二弾を後押しする政策パッケージの投入が求められる。
  2. 業界別では『建設』『製造』『運輸・倉庫』『サービス』など9業界が悪化、『小売』の1業界が改善した。中国の景気減速が輸出や設備投資を停滞させ機械製造などの景況感を悪化させる要因となったほか、軽自動車の販売不振は関連する部品生産の減少をもたらしている。
  3. 地域別では、すべての地域が悪化した。公共工事の全国的な減少傾向に加え、1月前半までの少雪やその後の大寒波などの異常気象も響き景況感は大きく悪化した。輸出悪化に天候不順が重なった2014年8月以来、1年5カ月ぶりに全10地域が悪化、うち6地域は2カ月連続で悪化した。


2016年1月の動向 : 悪化している

 2016年1月の景気DIは前月比1.2ポイント減の43.5となり2カ月連続で悪化した。景気DIが1ポイント以上減少したのは、材料費などのコスト上昇で中小企業の収益環境が大きく悪化した2014年10月(1.0ポイント減)以来1年3カ月ぶり。

 1月は、日経平均株価が年初から米国や上海株式市場の影響を受け大幅に下落、前年末比で一時3千円を超える安値となった。月前半は暖冬の影響を受けて季節商品や冬季レジャー施設が不振だった一方、後半は西日本を中心に記録的大寒波に襲われるなど、天候不順の影響を大きく受けた。また、軽自動車の生産減少により部品生産が悪化し、加えて中国の景気減速や設備投資の伸び悩みなどにも直面した『製造』が4カ月ぶりの悪化となった。さらに、公共工事の減少は中小企業の景況感を低下させ、地方の景気が停滞する要因となっている。国内景気は、生産活動の停滞に天候不順も加わり、悪化している。

今後の見通し : 生産・消費に弱含み懸念

 今後の国内景気は、家計の収入・支出が減少を続けているなかで、企業業績の改善にともなう賃金上昇や設備投資の動向がカギを握る。中国の経済減速や原油価格下落による資源国経済の低迷、米国の金利引き上げなど、海外を起因とする不安材料は多い。また、昨年夏以降、卸売・小売で在庫が積み増されてきており、在庫調整圧力が高まっていく可能性がある。他方、北海道新幹線の一部開通や東京五輪需要の本格化は好材料となるほか、住宅や高額耐久財などで駆け込み需要に期待がかかる。今後の景気は、生産や消費に下振れ懸念があり弱含みで推移するとみられるなか、金融緩和や景気対策、消費税率引き上げ先送りといった、アベノミクス第二弾を後押しする政策パッケージの投入が求められよう。


※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:10業界中9業界が悪化、中国の景気減速に天候不順が追い打ち



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す
※「太陽光発電」はセル・モジュール、部品・材料、製造装置の各製造会社、エネルギー、販売・施工などを含む

規模別:すべての規模で悪化、規模小さいほど悪化幅膨らむ

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:1年5カ月ぶりに10地域すべてが悪化





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,228社、有効回答企業1万519社、回答率45.3%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2016年1月18日〜31日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 顧客サービス統括部 産業調査グループ 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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