TDB景気動向調査(全国)

- 2016年10月調査 -

 

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2016年11月4日
株式会社帝国データバンク

国内景気は2カ月連続で改善

〜 個人消費の伸び悩みが続くなか、建設や自動車生産がけん引 〜

(調査対象2万3,779社、有効回答1万243社、回答率43.1%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 10月の景気DIは前月比0.4ポイント増の43.3となり2カ月連続で改善した。金融市場が堅調に推移したなか、震災や台風被害からの復旧工事、住宅投資の増加が全体を押し上げた。国内景気は、自動車生産の回復とともに旺盛な建設関連需要が継続し、2カ月連続で上向いた。今後の景気は、当面の不安定な動きをともないつつ、雇用・所得環境の改善などを受け、緩やかに上向いていくとみられる。
  2. 『運輸・倉庫』『製造』『建設』など6業界が改善、『小売』『農・林・水産』など4業界が悪化した。公共工事および住宅工事が増加した『建設』や好調な自動車生産を受けた『製造』が、『運輸・倉庫』などにも波及するかたちで6業界が改善した。
  3. 『北海道』や『東北』『中国』など6地域が改善、『北陸』『東海』『四国』の3地域が悪化、『北関東』が横ばいとなった。台風被害からの復旧工事のほか、地方圏ではマンションなどの住宅着工戸数増加もあり建設関連需要が活発だった。また、補正予算の執行やTPP対策として補助金交付なども景気押し上げ要因となった。


2016年10月の動向 : 持ち直し続く

 2016年10月の景気DIは前月比0.4ポイント増の43.3となり2カ月連続で改善した。2カ月連続の改善は2015年3月以来1年7カ月ぶり。
 10月は、外国為替相場が円安傾向で推移したうえ、日経平均株価も上昇するなど、金融市場は堅調に推移した。国内の景気動向は、震災や台風被害からの復旧工事に加え、住宅ローンの金利低下や各種助成金などを追い風に旺盛となった住宅投資など、中小企業を中心に景気の持ち直し傾向が続いた。さらに、好調な半導体関連や国内鋼材市況の底入れに加え、自動車の生産が好調だったことも景況感を押し上げる要因となった。国内景気は、自動車生産の回復とともに旺盛な建設関連需要が継続し、2カ月連続で上向いた。

今後の見通し : 緩やかに上向き

 今後の国内景気は、拡張的な財政・金融政策とともに、震災復興や東京五輪に向けた公共工事が下支えしていくとみられる。また、個人消費について、大手企業の冬季賞与が3年連続で増加すると見込まれていることはプラス材料といえる。海外動向では、米国の7〜9月期GDPが2年ぶりの高い成長率となり、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利上げ材料が増えたことなどもあり円高懸念は幾分後退した。しかしながら、原油価格が徐々に上昇しているほか、液化天然ガス(LNG)価格の上昇にともなう電力料金の値上げは、企業の業績を下押しする要因となろう。また、韓国の政情不安も懸念材料となる可能性がある。今後の景気は、当面の不安定な動きをともないつつ、雇用・所得環境の改善などを受け、緩やかに上向いていくとみられる。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:建設・建築工事や自動車生産の好調で6業界が改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:2年9カ月ぶりに「中小企業」「小規模企業」が4カ月連続で改善

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中6地域が改善、台風被害からの復旧進む





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,779社、有効回答企業1万243社、回答率43.1%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2016年10月18日〜31日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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