TDB景気動向調査(全国)

- 2016年11月調査 -

 

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2016年12月5日
株式会社帝国データバンク

国内景気は3カ月連続改善、上向き傾向

〜 米大統領選ショックは短期間で反転、円安株高が好材料に 〜

(調査対象2万3,850社、有効回答1万110社、回答率42.4%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 11月の景気DIは前月比0.8ポイント増の44.1となり3カ月連続で改善した。米大統領選のショックは短期間で反転し、円安株高が進んだ。住宅着工や自動車生産も好調に推移し、国内景気は、地方と大都市の双方で改善、上向いている。今後の景気は、雇用・所得環境の改善や公共投資などもあり、緩やかな上向き傾向で推移するとみられる。
  2. 『その他』を除く9業界で改善し、『不動産』『金融』『卸売』など4業界で改善幅が1ポイントを超えた。次期米政権への政策期待から米国金利が上昇、円安も進み一時年初来高値を上回るなど株価が続伸したことが、一部の企業へプラスに働いた。また11月に入って気温が下がり、季節商品を中心に消費が活発化した。
  3. 『北陸』や『南関東』『九州』など全10地域が2カ月ぶりにそろって改善した。地方での住宅着工戸数増加のほか、東京五輪や首都圏の再開発事業が活発だったことで、地方と大都市の双方が改善した。自動車生産の回復も工場を抱える地域の改善要因となった。

2016年11月の動向 : 上向き

 2016年11月の景気DIは前月比0.8ポイント増の44.1となり3カ月連続で改善した。3カ月連続の改善は2015年3月以来1年8カ月ぶり。
 11月は、米大統領選挙にともない外国為替市場や株式市場など、金融市場の乱高下がみられたがショックは短期間で反転、円安株高が進んだことにより一部企業で好材料となった。国内の景気動向は、震災復興とともに、住宅着工戸数の増加や好調な自動車生産などがプラス要因となり、中小企業を中心に景況感が上向いた。また、気温の低下で季節商品が好調だったほか、軽油など燃料価格が安定的に推移したことも景況感の押し上げ要因となった。国内景気は、地方と大都市の双方で改善し、上向いている。

今後の見通し : 緩やかな上向き傾向

 今後は米国のトランプ次期大統領の経済政策に注目が集まる。「就任後100日計画」で表明された環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から離脱の可能性は日本企業の経営戦略に大きく影響を与えるとみられる。また、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げのほか、原油や液化天然ガス(LNG)など燃料価格の動向も注視する必要がある。他方、国内動向では、財政の前倒し執行による公共工事の増加や、金融緩和効果の浸透が国内景気を下支えする要因となる。個人消費では、企業の冬季賞与・一時金の総支給額が増加すると見込まれているほか、就業者数の増加は好材料となる。企業は人手不足で人件費が上昇し負担は増すが、徐々に設備投資の増加が見込まれる。今後の景気は、雇用・所得環境の改善や公共投資などもあり、緩やかな上向き傾向で推移するとみられる。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:円安株高や気温低下がプラスに働き、9業界が改善



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:2カ月ぶりに全規模がそろって改善

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:2カ月ぶりに全10地域が改善、地方と大都市の双方で上向く





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,850社、有効回答企業1万110社、回答率42.4%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2016年11月16日〜30日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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