TDB景気動向調査(全国)

- 2017年2月調査 -

 

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2017年3月3日
株式会社帝国データバンク

製造業の改善が国内景気押し上げる

〜 海外リスク抱えながらも、緩やかに回復続く見込み 〜

(調査対象2万3,804社、有効回答1万82社、回答率42.4%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2月の景気DIは前月比0.2ポイント増の45.4となり、2カ月ぶりに改善した。人手不足で企業のコスト負担は増したものの、自動車販売および同部品輸出の好調が関連業種に広がったほか、半導体製造装置の好況や建設機械の持ち直しを受け製造業が改善、景況感は回復傾向が続いた。今後の景気は、米国などの海外リスクを多数抱えながらも、緩やかに回復が続くことが見込まれる。

  2. 『不動産』『小売』『製造』など7業界が改善、『運輸・倉庫』など3業界が悪化した。自動車販売に加え、同部品輸出が好調に推移するなか、機械や化学品など関連する部品製造業種が改善する要因となった。不動産需要の高まりで地価の上昇が地方都市へと拡大する一方、人手不足は広範囲に広がっており、企業のコスト負担を押し上げる要因が続いている。

  3. 『北海道』『南関東』『九州』など10地域中7地域が改善、『東北』『北関東』『北陸』の3地域が悪化した。公共工事の増加が地方の景況感を押し上げたほか、『南関東』では中古住宅市場の活発化が目立った。

2017年2月の動向 : 回復傾向続く

 2017年2月の景気DIは前月比0.2ポイント増の45.4となり、2カ月ぶりに改善した。

 注目されたトランプ大統領就任後初の日米首脳会談において、通商や為替分野で踏み込んだ発言はなく、当初の懸念はひとまず遠のいた。2月の国内景気は、広範囲におよぶ人手不足に加え、原油価格の上昇や円安を受けて企業のコスト負担が増したものの、自動車販売および同部品輸出の好調が化学品などの関連業種に広がったほか、半導体製造装置の好況や建設機械の持ち直しといった製造業の改善が、景況感全体を押し上げた。国内景気は、好調な自動車関連や機械製造などにより製造業が改善したことを受けて、回復傾向が続いた。

今後の見通し : 緩やかな回復続く

 今後の国内景気は、どの程度実質賃金が上昇し、個人消費の押し上げにつながるかがポイントとなる。賃金へのプラス材料は、良好な雇用環境や働き方改革の推進に加えて、企業業績の改善による賃金アップに向けた動きの本格化などが期待される。また、中国経済の持ち直しなど世界経済の回復を背景とした好調な輸出や、人手不足に対応する省力化投資など、設備投資が増加することが予想されるほか、2016年度補正予算の執行による公共工事増加もプラス要因となるだろう。他方、海外において、保護主義の色合いが濃い米政権の通商政策や欧州政治の混乱などの政治リスクを抱えていくことは懸念材料といえよう。今後の景気は、米国などの海外リスクを多数抱えながらも、緩やかに回復が続くことが見込まれる。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:好調な自動車販売・部品輸出が関連業種に波及



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:2カ月ぶりに全規模が改善、小規模企業の景況感が堅調

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:公共工事の増加や活発な不動産取引が押し上げ





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,804社、有効回答企業1万82社、回答率42.4%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2017年2月15日〜28日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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