TDB景気動向調査(全国)

- 2017年6月調査 -

 

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2017年7月5日
株式会社帝国データバンク

夏のボーナスが個人消費を刺激し、回復続く

〜 設備投資の拡大や東京五輪特需に期待 〜

(調査対象2万3,927社、有効回答1万45社、回答率42.0%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2017年6月の景気DIは前月比0.3ポイント増の46.8となり、前月の横ばいを挟みながら改善傾向で推移した。国内景気は、夏のボーナスが個人消費を刺激したほか、自動車関連生産の好調やIT需要の拡大が寄与し、回復が続いた。今後の国内景気は、海外情勢に不透明感は残るものの、輸出や生産の好調を受けた設備投資の拡大や東京五輪特需もあり、回復傾向が続くことが見込まれる。

  2. 『製造』『小売』『サービス』など5業界が改善、『運輸・倉庫』など4業界が悪化、『建設』が横ばいとなった。特に、耐久消費財関連の小売業が上向いた。また、IoTやAIなどのソフトウェア開発も活発化してきた。しかし、トラックドライバーなどの人手不足は深刻度を増しており、道路運送の景況感は大きく悪化した。

  3. 『北関東』『北陸』『東海』など10地域中7地域が改善、『北海道』『九州』の2地域が悪化、『東北』が横ばいとなった。『製造』や『小売』が8地域で改善するなど、各地域の基幹産業の改善が全体を押し上げる要因となったものの、深刻な人手不足が続く『運輸・倉庫』は9地域で悪化した。


2017年6月の動向 : 回復続く

 2017年6月の景気DIは前月比0.3ポイント増の46.8となり、前月の横ばいを挟みながら改善傾向で推移した。有効求人倍率(5月)が43年3カ月ぶりの高水準となり、日経平均株価も1年半ぶりに2万円を回復した。こうしたなか、夏のボーナスで支給対象者および総額の増加が見込まれることも消費マインドにプラスに働き、耐久消費財関連が好調な『小売』が同1.9ポイント増と大きく改善。加えて、国内や中国向け自動車関連の生産好調および電子部品の輸出拡大を受けた『製造』、IT需要の拡大が追い風となった情報サービスを含む『サービス』が景気を押し上げた。一方で、トラックドライバーの深刻な人手不足が響いた『運輸・倉庫』は悪化した。国内景気は、夏のボーナスが個人消費を刺激したほか、自動車関連生産の好調やIT需要の拡大が寄与し、回復が続いた。

今後の見通し : 回復傾向続く

 国内景気は、世界経済の拡大を受け輸出や生産の好調継続に加え、東京五輪開催に向けた建設関連特需や成長戦略推進が景況感を押し上げていくと見込まれる。また、好調な企業業績や人手不足による省力化需要を受けて大手を中心に設備投資が増加し、良好な雇用環境から個人消費は緩やかに拡大することが予測される。一方で、海外は米連邦準備制度理事会(FRB)のさらなる利上げや資産縮小、日欧EPA(経済連携協定)の行方が注目される。加えて、米欧の政治経済情勢や地政学的リスクの顕在化など、先行きに不透明感は残る。今後の国内景気は、海外情勢に不透明感は残るものの、輸出や生産の好調を受けた設備投資の拡大や東京五輪特需もあり、回復傾向が続くことが見込まれる。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:10業界中5業界が改善、耐久消費財関連が好調

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」が5カ月ぶりに悪化、「中小企業」は『小売』が好調

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中7地域が改善、地域基幹産業の改善が全体を押し上げ





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,927社、有効回答企業1万45社、回答率42.0%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2017年6月19日〜30日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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