TDB景気動向調査(全国)

- 2017年7月調査 -

 

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2017年8月3日
株式会社帝国データバンク

旺盛な建設投資と猛暑が景気を押し上げ

〜 大企業は3年4カ月ぶりに50を上回る 〜

(調査対象2万3,767社、有効回答1万93社、回答率42.5%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2017年7月の景気DIは前月比0.8ポイント増の47.6となり、2カ月連続で改善した。国内景気は、旺盛な建設投資や猛暑が寄与するかたちで大企業や建設業が50を上回るなど、回復が続いた。今後の国内景気は、好調な輸出の継続に加え、建設関連および設備投資もけん引役となり、回復傾向が続く見込み。

  2. 『建設』『製造』『卸売』『運輸・倉庫』など7業界が改善、『農・林・水産』『小売』など3業界が悪化した。猛暑により冷暖房機器の需要が上向いたほか、自然災害からの復旧・復興工事も『建設』を中心に押し上げ、建材関連などにも波及した。また、好調な半導体や自動車を通じて『製造』や『卸売』の関連業種の景況感も上向いた。

  3. 『北海道』『北関東』『九州』など10地域中9地域が改善、『四国』が横ばいとなった。台風や地震による災害復旧・復興工事が被災地域の『建設』など関連業界の景況感の押し上げに寄与した。他方、国内外からの観光客数増加もプラス材料となった。


2017年7月の動向 : 回復続く

 2017年7月の景気DIは前月比0.8ポイント増の47.6となり、2カ月連続で改善した。
東京五輪関連工事や大規模開発に加え、大型物流拠点やホテルの建設が継続するなか、梅雨に首都圏などで降水量が少なかったことが工事進捗へプラスに働いた。猛暑を受けた冷暖房工事や災害復旧・復興工事も堅調に推移し、建設業が景気判断の分かれ目となる50を2015年3月以来2年4カ月ぶりに上回った。また、夏物商品や建設関連貨物の増加を受けた自動車運送が上向いたほか、製造業ではスマートフォンの高性能化による電子部品市場の活況や国内外の省力化需要などが好材料となった。大企業は2014年3月以来3年4カ月ぶりに50を超えた。国内景気は、旺盛な建設投資や猛暑が寄与するかたちで大企業や建設業が50を上回るなど、回復が続いた。

今後の見通し : 回復傾向続く

 今後は、開催まで3年を切った東京五輪および訪日外国人旅行客を見据えた投資、好調な企業収益や省力化需要を背景とした設備投資が景気を押し上げていくとみられる。個人消費は、雇用情勢の改善や最低賃金の引き上げに加えて、夏の季節商品・サービスの需要拡大も期待され、緩やかな回復が見込まれる。さらに、世界のGDPの約3割を占める自由貿易圏を生み出す日欧EPA交渉が大枠合意に達したことは、好調な輸出動向にプラスに働いていくであろう。他方、米連邦準備制度理事会(FRB)による資産縮小や国内の政治動向は景気を下押しする可能性も懸念される。今後の国内景気は、好調な輸出の継続に加え、建設関連および設備投資もけん引役となり、回復傾向が続く見込み。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:10業界中7業界が改善、『建設』の改善が建材など関連業種に波及

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」が3年4カ月ぶりに50台を回復

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中9地域が改善、災害復旧・復興工事が持ち直しの背景に





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,767社、有効回答企業1万93社、回答率42.5%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2017年7月18日〜31日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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