TDB景気動向調査(全国)

- 2018年3月調査 -

 

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2018年4月4日
株式会社帝国データバンク

国内景気は足踏み状態

〜 世界的な保護貿易主義の高まりがおよぼす影響に懸念 〜

(調査対象2万3,137社、有効回答1万94社、回答率43.6%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2018年3月の景気DIは前月比0.1ポイント増の50.4となり、2カ月ぶりに改善した。国内景気は、輸出の好調や年度末需要がプラスとなった一方で、住宅建設の減少に加え、原材料価格が高水準で推移したことなども響き、足踏み状態となった。世界的な保護貿易主義の高まりによる影響が懸念されるものの、今後の国内景気は企業部門の好調が続き、緩やかに拡大していくと見込まれる。

  2. 10業界中『運輸・倉庫』など7業界が改善、『建設』など3業界が悪化した。年度末需要が運輸など一部の業界で追い風となる一方、人件費や輸送費に加え、食品や鋼材などの原材料価格も上昇し仕入れ単価DIが3年3カ月ぶりに60台となるなど、企業収益を圧迫した。

  3. 『北海道』『北陸』など10地域中4地域が改善、『中国』など6地域が悪化した。企業設備投資の増加や主力産業の改善が好材料となった地域もみられた。一方で、『東海』以西がいずれも悪化しており、西日本を中心とした地域で下振れ傾向が表れた。


2018年3月の動向 :  足踏み状態

 2018年3月の景気DIは前月比0.1ポイント増の50.4となり、2カ月ぶりに改善した。
 3月の国内景気は、自動車や加工機械の輸出好調が続いたほか、需要期にあたる不動産取引の活発化などがプラスに働いた。また、好天に恵まれ例年に比べ気温が高かったことから消費が上向いたほか、燃料価格の上昇が一服したことも押し上げ要因となった。一方で、食品や鋼材などの原材料価格が上昇し、企業収益を圧迫。米国による鉄鋼とアルミニウムの輸入制限発動や対中輸入関税措置を受け、為替相場などが変動したことも一部で影響をおよぼした。国内景気は、輸出の好調や年度末需要がプラスとなった一方で、住宅建設の減少に加え、原材料価格が高水準で推移したことなども響き、足踏み状態となった。

今後の見通し : 緩やかに拡大

 世界経済は引き続き回復傾向で推移すると予想されるものの、保護主義の広がりから貿易摩擦が厳しさを増していくことが懸念される。一方、国内景気は、設備投資や輸出の増加がけん引役となって拡大が見込まれる。ただし、リスク要因として、人手不足の深刻化や為替相場の動向、経済政策の停滞が景気の下押し圧力となる可能性について、一定の注意を払う必要があろう。また、雇用環境の改善が下支えする個人消費が今後力強く改善していくためには、実質可処分所得の増加がカギとなる。
 世界的な保護貿易主義の高まりによる影響が懸念されるものの、今後の国内景気は企業部門の好調が続き、緩やかに拡大していくと見込まれる。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:年度末需要が追い風となる一方、原材料価格の上昇が重荷に

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:3カ月ぶりの全規模改善も、「中小企業」は2カ月連続で50を下回る

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:設備投資の増加で10地域中4地域が改善するも、西日本で悪化傾向

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,137社、有効回答企業1万94社、回答率43.6%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2018年3月16日〜31日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出している。


 景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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