TDB景気動向調査(全国)

- 2018年4月調査 -

 

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2018年5月7日
株式会社帝国データバンク

国内景気は足踏み状態続く

〜 6カ月ぶりに景気DIが50を割り込む 〜

(調査対象2万3,118社、有効回答9,924社、回答率42.9%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2018年4月の景気DIは前月比0.6ポイント減の49.8となり、2カ月ぶりに悪化した。国内景気は、コスト負担増に工事量減少や生産活動の停滞も重なったことで50を割り込み、足踏み状態が続いた。今後は緩やかな拡大傾向での推移が見込まれる一方で、懸念される貿易摩擦の激化などが景気を下押しするリスクを注意深く見守る必要がある。

  2. 10業界すべてが悪化。全業界が悪化したのは、株式・為替市場の大幅な変動が響いた2013年6月以来となる4年10カ月ぶり。コスト負担が重くのしかかるなか、年度末需要の反動による工事量減少や生産活動の低迷を受け、『建設』など3業界が1ポイント超悪化した。

  3. 『北関東』『近畿』『九州』など10地域中9地域が悪化、『北陸』の1地域が改善した。好調なインバウンド需要や設備投資の堅調さがみられた一方、公共工事の減少に加え、鋼材や燃料価格を含む原材料費の上昇などが悪材料となった。


2018年4月の動向 :  足踏み状態続く

 2018年4月の景気DIは前月比0.6ポイント減の49.8となり、2カ月ぶりに悪化した。
 4月の国内景気は、新年度に入り例年以上に公共工事量が落ち込んだことや住宅着工戸数の減少継続がマイナス要因となり、建設業の景況感が悪化した。また円高傾向で推移するなか、大型連休を控え生産活動が停滞したことが製造業の下押し圧力となった。石油および非鉄金属などの原材料費や輸送費、人件費の上昇にともなう負担増が続いたほか、海外経済リスクの高まりが企業マインドにマイナスの影響を及ぼし、2017年10月以来6カ月ぶりに50を割り込んだ。国内景気は、コスト負担増に工事量減少や生産活動の停滞も重なったことで50を割り込み、足踏み状態が続いた。

今後の見通し :拡大傾向に変調の可能性

 国内経済は、東京五輪や消費税率引き上げにともなう駆け込み需要が追い風となり、緩やかな拡大傾向での推移が見込まれる。好調な輸出に加え、業績拡大や省力化需要の高まりを背景とした設備投資が引き続きけん引役となるほか、個人消費は雇用環境の改善や賃金上昇などを受けて緩やかな回復が続くと予想される。マイナス要因として、人手不足の深刻化や経済政策の停滞は一部懸念材料となろう。世界経済は回復が続くと予測されるものの、保護貿易主義の台頭にともなう貿易摩擦の激化や地政学的リスクが景気へ及ぼす影響に一層の注意が必要である。今後は緩やかな拡大傾向での推移が見込まれる一方で、懸念される貿易摩擦の激化などが景気を下押しするリスクを注意深く見守る必要がある。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:10業界すべてが悪化、新年度に入り企業活動が停滞

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「小規模企業」が2年2カ月ぶりの大幅悪化

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中9地域が悪化、公共工事減少の影響も

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,118社、有効回答企業9,924社、回答率42.9%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2018年4月16日〜30日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出している。


 景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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