TDB景気動向調査(全国)

- 2018年6月調査 -

 

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2018年7月4日
株式会社帝国データバンク

国内景気は弱含み、3カ月連続で悪化

〜 貿易摩擦拡大で不透明感強まる 〜

(調査対象2万3,149社、有効回答9,694社、回答率41.9%、調査開始2002年5月)

調査結果のポイント

  1. 2018年6月の景気DIは前月比0.4ポイント減の49.0となり、3カ月連続で悪化した。国内景気は、貿易摩擦の拡大で不透明感が強まるなか、原油高などを受けてコスト負担が増加したことで弱含んだ。今後は引き続き輸出や設備投資が底堅く推移すると見込まれる一方で、貿易摩擦の激化など海外リスクが国内景気を下押しする可能性について注視する必要がある。

  2. 10業界中8業界が悪化、『建設』『不動産』の2業界が改善した。原油高などを受けた原材料価格の上昇が幅広い業界にマイナスに働き、『製造』が5カ月続けて、『卸売』『小売』『運輸・倉庫』『金融』が3カ月続けて悪化した。

  3. 『東海』『近畿』『四国』など10地域中8地域が悪化、『北海道』『北陸』の2地域が改善した。人手不足や燃料価格の上昇がコスト負担の増加要因となったほか、大阪府北部の地震による影響が一部地域で表れた。規模別では、2カ月ぶりに「大企業」「中小企業」「小規模企業」がすべて悪化した。


2018年6月の動向 :  弱含み

 2018年6月の景気DIは前月比0.4ポイント減の49.0となり、3カ月連続で悪化した。
 6月の国内景気は、原油高などを受けた原材料価格の上昇に人件費や輸送費の高まりも重なり、仕入単価DIが4カ月連続の60台と高水準で推移した。一方で、販売価格への転嫁が緩やかなことなどから景況感の悪化につながった。加えて米中が追加・報復関税の実施を表明したことで貿易摩擦への警戒感が高まり、企業マインドに悪影響を及ぼした。6月18日に発生した大阪府北部の地震は、ライフラインの寸断や生産活動停滞、物流の混乱を招き、一部地域の景況感を下押しした。国内景気は、貿易摩擦の拡大で不透明感が強まるなか、原油高などを受けてコスト負担が増加したことで弱含んだ。

今後の見通し :局面変化の可能性

 国内は、世界経済の回復を背景に輸出の増加が続き、設備投資も人手不足の深刻化による省力化需要を受け底堅く推移すると見込まれる。東京五輪や消費税率引き上げにともなう駆け込み需要もプラス材料となろう。個人消費は緩やかな回復が予想される一方で、食品やエネルギー価格の上昇によって弱含む可能性がある。他方、海外動向では保護貿易主義の拡大による貿易摩擦の激化や、欧州の景気減速、中東の地政学的リスクが懸念される。今後は引き続き輸出や設備投資が底堅く推移すると見込まれる一方で、貿易摩擦の激化など海外リスクが国内景気を下押しする可能性について注視する必要がある。



※景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』が5カ月連続で悪化、原材料価格の上昇が負担に

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:2カ月ぶりに「大企業」「中小企業」「小規模企業」すべてで悪化

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:10地域中8地域が悪化、地震の影響で一部地域の景況感を下押し

※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感 企業の声1(農・林・水産〜製造)


業界別の景況感 企業の声2(卸売〜サービス)


調査先企業の属性

1)調査対象(2万3,149社、有効回答企業9,694社、回答率41.9%)


2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2018年6月18日〜30日(インターネット調査)

景気動向指数(景気DI)について

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出している。


 景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部 情報企画課
担当:窪田剛士、伊藤由紀
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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