スタートライン

2011年04月05日

おかげさまで本日(4月5日)、TDB景気動向調査2011年3月の分析結果をプレスリリースいたしました。このたびの震災で被災された方々に謹んでお見舞申しあげます。そしてご回答いただいた皆様、深く感謝申しあげます。


今回のTDB景気動向調査は、これまで以上の緊張感を持って臨んだ調査となりました。
私たちは3月11日の大地震発生より今回の調査の実施可否についての議論から始め、まずは調査をとりやめることを考えました。政府が被害の全容をつかむことすら困難な大災害ですので、調査どころではないと感じざるを得ませんでした。
しかし、2002年5月に開始したTDB景気動向調査の目的を思い返しました。それは、多くの地域、業界、規模の企業動向をまとめて、全国の企業をはじめ政府や官公庁・自治体、業界団体などに届けて、社会の発展のお役にたてる情報を発信していくことです。そして、どんなに暗いなかにあっても、明るい材料や未来への希望がまったくないということはありません。それを分析しながら、いかに今後の見通しにつなげていくことができるか。


このスタートラインを見つめ直しながら、検討を重ねた結果、私たちにできることとして大きく2つのテーマを設けることができるのではないかと考えました。
1つは、現状を社会に広く伝えて復興策の立案のお役に立てる発表を行うこと。もう1つは、被災地域の企業から社会へのメッセージ、そして他地域の企業から被災企業・被災地域へのメッセージをお届けすること。被災地域の状況を鑑みながら、この2つを軸として行動することが、いま私たちがすぐにできることではないのか。


被災地域のTDBの各事業所とも連絡をとりあい、被害が甚大な地域への調査票送付をご遠慮させていただくなどの対応を検討しながら、今回の調査を実施することとし、調査開始、分析・執筆、そして今日の発表に至りました。震災でたいへん厳しい状況のなかでのご回答となってしまったことに、心よりお詫び申しあげます。


こうしたなかでの調査となりましたが、企業のご回答者様の想いは強く、調査対象数が例月に比べて少ないにもかかわらず、1万747社の方からご回答をいただきました。そこでいただいたメッセージも多数に上っており、その1つ1つに私たち担当者一同、その重みを感じています。


改めて今回の調査にご協力いただいた皆様に御礼申しあげます。一日も早く復興への道筋が確かなものとなってくることを願うとともに、今後もそのお役にたてるように努力してまいります。

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