「いま始める事業承継」第1回

「まだ大丈夫」「いま忙しい」と先送りするのは経営リスク!!


中小企業では経営者の高齢化や後継者難を背景に、事業承継対策の必要性が高まっています。
そこで、経営者のみなさんに事業承継を考えるきっかけをご提供いたしたく、8回に分けてコラムをお届けします。
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第1回 「まだ大丈夫」「いま忙しい」と先送りするのは経営リスク!!
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「事業承継って、なんとなく気にはなるけど、取り組むには時間がかかるし、業績にすぐ直結するわけではないからでしょう」


日頃、中小企業の経営相談に取り組むある支援機関の方は、経営者が事業承継の準備を先送りしてしまう理由をこのように話していました。


実際には、切羽詰まってから相談に訪れる経営者が多く、「自分が急病を患った」「子供から継がないと言われ、途方に暮れている」「業績悪化で、承継どころか廃業かもしれない」など。
もっと早く相談してくれたら、しっかりとしたバトンタッチの準備ができるのに・・・そう実感されるケースが多々あるそうです。


「まだ大丈夫」「いま忙しい」と先送りすれば、上記のようにいずれ大きなリスクが発生します。
事業承継は、一般的に5~10年をかける必要があると言われていますが、それは税金や相続だけでなく、会社をどうしていくかといった経営課題と考え、取り組む必要があるからです。


円滑な事業承継には、早期かつ計画的な準備を!そのためにも少し立ち止まり、会社のこれからを考えてみてはいかがでしょうか。


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次回は「事業承継を始める際の考え方」をお届けします。
多数の中小企業や支援機関の方々への取材から、TDB REPORTでは書ききれなかったことなども、次回以降ご紹介したいと考えています。

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