「いま始める事業承継」第2回
中小企業では経営者の高齢化や後継者難を背景に、事業承継対策の必要性が高まっています。
そこで、経営者のみなさんに事業承継を考えるきっかけをご提供いたしたく、8回に分けてコラムをお届けします。
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第2回 事業承継を始める際の考え方(1)
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前回は、「事業承継はいま始めなければならない経営課題であること」を説明しました。
今回は、実際に事業承継を始めるに際して何を意識すべきかを説明します。
事業承継と聞いて、まず頭に浮かぶことは何でしょう?税金対策や相続問題ではないでしょうか。
「先代が馬車馬のように働いて会社を大きくしたのに、多額の納税で会社が傾く」
「相続財産をめぐって、親族が骨肉の争いをする」、こういったケースはよくあります。
そのため「先代に多額の退職慰労金を支払って株価を下げる」「遺言書をあらかじめ用意しておき、後継者へ株式が集中するようにする」といったテクニックを指南する専門家の方もいらっしゃいます。
もちろん、税金や相続対策に主眼をおいた「資産の承継」も考えなければなりませんが、そのことだけを進めると、会社の経営基盤の弱体化を招きかねません。
事業承継は、重要な経営課題です。
まずは経営状況(自社/競合/顧客、ヒト・モノ・カネ)をしっかり把握し、「今後の経営をどうしたいか」を先代と後継者でしっかり話していくことから始めなければなりません。
円滑な事業承継の第一歩は、経営の「いま」と「これから」を考えることから。税務や法務の各種テクニックは「いま」と「これから」を埋めるツールということをお忘れなく!
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次回は「事業承継を始める際の考え方(2)」をお届けします。