予想される激動の2019年
2018年も残すところ1カ月となった。2018年の国内景気は、1月に帝国データバンクによる景気DIが51.1と過去最高を記録して始まった。しかし、その後は拡大基調が一転して、足踏み状態から弱含みへと推移してきた。また、相次ぐ自然災害が各地に甚大な被害を及ぼしたことに加えて、人手不足の深刻化や世界的な保護主義の高まりが企業マインドにも大きな影響を与えることとなった。
一方で、すでに2019年に向けた動きも始まっている。改めて2019年の主な予定を並べてみると、日本経済に大きな影響を与えうる出来事が目白押しである。
1月 日米TAG(物品貿易協定)の交渉開始
2月 日EU・EPA(経済連携協定)およびSPA(戦略的パートナーシップ協定)発効予定
3月 イギリスがEU(欧州連合)から離脱
4月 統一地方選挙
今上天皇が退位
5月 皇太子が天皇に即位し、元号が平成から新元号に改元
4月~5月にかけて10連休
6月 G20(主要20カ国・地域)財務大臣・中央銀行総裁会議が福岡で開催
G20(主要20カ国・地域)首脳会合が大阪で開催
7月頃参議院議員通常選挙
9月 ラグビーワールドカップ2019が日本で開催(~11月)
10月 消費税率10%に引き上げ
2018年12月30日に発効するTPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、CPTPP)を皮切りに、2019年1月および2月にかけては通商関係が中心的な動きとなるほか、3月にはイギリスのEU離脱が待ち構える。また、4月・5月は今上天皇の退位および新しい天皇の即位、改元などが予定されている。さらに、6月に大阪および福岡においてG20が開催される。
他方、政治面では、4月の統一地方選挙および7月の参議院議員通常選挙の実施が控えているほか、スポーツ面では、9月にラグビーワールドカップ2019TM日本大会が開催予定となっており、大きな盛り上がりが期待される。
そして、2019年の景気に最大の影響を及ぼすとみられる消費税率10%への引き上げが10月に予定されている。
「来年の事を言えば鬼が笑う」というが、12月は2018年のラストスパートをかけつつ残された課題への道筋をつけ、来るべく2019年に向けた準備を進めていきたいと思う。