そろそろ年の瀬を実感する時節
2019年も早いもので残すところあと2カ月。スーパーマーケットやコンビニ、おもちゃ屋などでは、クリスマスに向けた品ぞろえが徐々に増えてきている。店先のレイアウトも雪だるまやサンタクロースが飾られている。ほんの数日前までは、どこもかしこもジャック・オー・ランタン、ハロウィーン一色であったが、小売業界の切り替えの早さに驚くばかりである。確かにこの年末年始は、「令和」最初のクリスマス、大晦日、お正月とビジネスチャンスは拡がりそうだ。
10月中旬ごろ、偶然、コンビニでもらったクリスマスケーキのカタログを眺めていたが、なんとなく、年々クリスマス商戦や年末商戦に向けた販促が早まっているような気がする。私自身、本格的な寒さとなる12月中旬ごろ、テレビの特番や歌謡祭などを見つつ、年の瀬を実感するので、このギャップに驚いている。
まだ年の瀬まで日があるなかの販促に、そんなに早くからでなくてもと思ってしまうが、年末年始はビジネスを展開する企業にとって、勝負の時期であろう。総務省の「家計調査」によると、2人以上の世帯の2018年における月別の消費支出金額をみると、12月が329,271円と最も高く、年平均より1割以上も上回っていた。
確かに、クリスマスプレゼントに福袋、冬のボーナスによる大きな買い物や海外旅行など、多くの人の財布が緩みやすくなっている時節とも言える。
多くの人の購買意欲を高めるためには、早い時期からのセールスプロモーションの意義は大きいと感じる。ご多分に漏れず、我が家でもクリスマスプレゼントやディナーの要望がちらほら聞こえてきており、困ったものである。そう思いつつも、私自身、年賀状の早期特割には非常に興味を惹かれている。
いくつになってもワクワクする年の瀬。これからの2カ月間、人も街も活気にあふれることを想像すると、非常に楽しみである。
そんなことを想いつつ、財布の引き締めとなってしまう消費税率の引き上げは、やはり年末に近い10月でなくてもよかったのではと、ふと思ってしまう。
このコンテンツの著作権は株式会社帝国データバンクに帰属します。著作権法の範囲内でご利用いただき、私的利用を超えた複製および転載を固く禁じます。