TDBマクロ経済見通し 2019・2020年度改訂

2019年度の日本経済はプラス成長を維持
~ 今後は個人消費の行方がカギを握る ~

【要約】

  1. 2019年7月期GDP統計2次速報の公表を受け、帝国データバンクは2019・2020年度のマクロ経済に関する見通しを改定した。概要は以下の通り
  2. 2019年7~9月期の実質GDP成長率2次速報値は、1次速報の前期比+0.1%(年率+0.2%)から同+0.4%(同+1.8%)へと上方修正された。4四半期連続のプラス成長。民間企業設備投資が「法人企業統計」(7~9月期)等を反映した結果、大きく上方に改定された。より生活実感に近い名目GDPは、前期比+0.6%(1次速報は+0.3%)、年率+2.4%(同+1.2%)だった。
  3. 2019年度の日本経済は、消費税率引き上げの影響が攪乱要因となり、年度前半と後半で成長率の変動が大きく表れる。とくに年度後半は、消費税率引き上げ後の消費動向や人手不足などによるコスト負担の高まりが懸念される。総じて、2019年度は貿易摩擦にともなう世界経済の減速などで海外需要の弱さが懸念材料となる一方、民間企業設備投資や公的支出などが下支えして5年連続のプラス成長になると見込まれる。
  4. 2020年度の日本経済は、住宅投資が悪材料となるなか、7~9月にかけて開催される東京五輪・パラリンピックが一部の個人消費や訪日需要を盛り上げる材料になる。また、設備投資や公的需要はプラスを維持する形で推移するとみられる。2020年度は、さまざまな海外リスクを抱えつつも、6年連続のプラス成長になると予測される。

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