TDBマクロ経済見通し 2021・2022年度改定(2021年9月)
2022年1~3月には感染拡大前(2019年10~12月)の水準を上回ると予測
~ 2022年度は緩やかながらも安定した成長プロセスへ ~
~ 2022年度は緩やかながらも安定した成長プロセスへ ~
【要約】
- 2021年4~6月期GDP統計2次速報の公表を受け、帝国データバンクは2021・2022年度のマクロ経済に関する見通しを改定した。概要は以下の通り。
- 2021年4~6月期の実質GDP成長率2次速報値は、前期比+0.5%(年率+1.9%)となった。海外経済の回復を受け輸出が拡大したほか、自宅内消費の拡大や住宅ニーズの高まりなどで個人消費や住宅投資の増加も全体を押し上げた。他方、より実感に近い名目GDP成長率は同-0.1%(同-0.5%)だった。実質は2四半期ぶりのプラス成長、名目は2四半期連続のマイナス成長。
- 2021年度の実質GDP成長率は前年度比+3.3%、名目GDP成長率は同+2.7%になると予測される。日本経済は、新型コロナウイルス変異株の動向など下振れリスクを抱えながらも、ワクチン接種の普及による経済活動の正常化に向けた動きや海外経済の回復などもあり、3年ぶりのプラス成長に転じる。2022年1~3月期には個人消費や設備投資など国内民需を中心として新型コロナウイルスの感染拡大前の水準(2019年10~12月期)を上回るとみられる。
- 2022年度の実質GDP成長率は前年度比+2.6%、名目GDP成長率は同+3.2%になると予測される。新型コロナウイルスに対するワクチン接種の効果が表れ、日本経済は経済活動の正常化が本格化し、緩やかながらも安定した成長プロセスで推移すると見込まれる。消費者心理の改善に加えて、外出自粛で大幅に縮小した観光関連や飲食、レジャー関連などサービス消費も含めて個人消費の回復が続くと見込まれる。
このコンテンツの著作権は株式会社帝国データバンクに帰属します。著作権法の範囲内でご利用いただき、私的利用を超えた複製および転載を固く禁じます。