「○○の秋」を実感中
世界的な原材料費の高騰や産地の天候不良、制度の改変などで、我々の生活に関係する商品の価格が軒並み変更となっている。主なものを調べてみると、
・小麦
・たばこ
・マーガリン
・電気料金
・ガス料金 などがあるようだ。
とりわけ、小麦については農林水産省の発表によると、2021年10月から輸入小麦の政府売渡価格を前期から19.0%引き上げるとしており、麺類や菓子類などへの影響は小さくない。食料品の価格上昇は家計の負担となり、経済にとってマイナスの影響も懸念される。
2021年10月1日より、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が全国で解除され、徐々に日本経済が正常化に向けて動き出している。ここに来て、多くの商品・サービスの値上げは、個人消費復活を妨げる要因にもなるのではないだろうか。少し日本社会の動向を注視する必要はあろう。
さらに、値上げに関して調べると、最低賃金が全国で10月1日以降引き上げられている。雇用者だけにとってみると明るいニュースと思われるが、企業にとってみると賃金上昇にともない商品・サービスの値上げを考えることも必要となる、人件費を抑えるため雇用抑制につながる可能性もあるかもしれない。
他方で、値上げばかりでなく、値下げされたこともチェックしてみると、郵便法の改正にともない速達料金が値下げされている。一方で、この10月からは普通郵便の土曜日の配達休止となることは書き留めておく。
ただ一概に値上げが悪いわけではない。仕入れの時点でかかった価格がしっかりと販売価格に転嫁され、それにともない雇用者の給料も上昇していけば、正常といえる。
「値上げ」イコール「マイナス」な印象を持ちすぎず、その先を見据え値上げを許容する考え方が浸透すれば、「値上げの秋」を乗り切ることができるのではと思うところである。