来年はどうなる?2024年に予定される「主な出来事10選」を紹介
2023年も残すところあと3日となりました。
今年を振り返ると、新型コロナの感染症法上の位置づけが5月に2類相当から5類へ移行したことで行動制限が完全に撤廃され、外出機会の復活やインバウンド需要の拡大ほか、企業系イベントの再開など個人消費を喚起する動きが活発化し、各地で賑わいがみられるなど明るい兆しが表れました。
しかし、物価上昇の影響は継続しており、物価の変動を考慮した賃金である「実質賃金」は10月時点で前年同月比2.3%減と、19カ月連続でマイナスを記録しました。また、ロシア・ウクライナ情勢のほか、2023年後半に起きた中東での新たな争いなど海外情勢の緊迫度も増しています。
2024年はどのような年になるのでしょうか?予定されている10の主な出来事・イベントを以下にあげます。
- 【1月】新NISA(少額投資非課税)制度が開始予定。国民の資産所得倍増に期待
- 【3月】北陸新幹線「金沢-敦賀間」が開業予定。東京から福井県へのアクセスが便利に
- 【3月】ロシアで大統領選挙が実施予定
- 【4月】運輸、建設、医療業における時間外労働の上限規制が施行(2024年問題)
- 【6月】1人4万円の所得税・住民税の定額減税を実施予定(年収2千万円超は対象外)
- 【7月】新紙幣の発行が開始予定。紙幣の刷新は20年ぶり
- 【7~9月】フランス・パリで夏季オリンピックおよびパラリンピックが開催予定
- 【9月】岸田文雄首相の自民党総裁の任期が終了。総裁選挙がそれまでに実施予定
- 【11月】アメリカで大統領選挙が実施予定
- 【12月】マイナ保険証への移行に向けて、現在使われている健康保険証の発行が終了し、廃止へ
2024年は「選挙イヤー」と言われており、上記のアメリカとロシア以外にも台湾、インドネシア、韓国、インドなど複数の国で総選挙または大統領選挙が行われる予定です。
なかでも特に注目されているのは、現大統領のバイデン氏と前大統領のトランプ氏の動向が注目されるアメリカ大統領選挙でしょう。
仮に「アメリカ第一主義」を掲げているトランプ氏へ政権交代することになると、貿易戦争の再発やウクライナ支援の見直しなどが考えられ、世界情勢に大きな影響を与える可能性が高く、結果の行方に注視が必要です。
日本国内では、特に4月に施行予定の時間外労働の上限規制によって発生する「2024年問題」が注目を集めています。その影響は規制の適用対象となる業界だけでなく、ドライバー不足を通じて、国内の物流・運送活動全体へ波及することが懸念されています。
そのほかにも、世界最大の半導体受託製造企業である台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場が2024年末から量産を予定しており、雇用の創出など多大な経済波及効果が見込まれています。
また、全国各地におけるホテルや商業施設の開業、大型倉庫型店の出店なども多く控えており、雇用・交流人口の拡大や消費の活性化が期待されています。ただし、物価の上昇が続くなか、消費意欲は賃金の上昇ペースに左右されることに留意する必要があるでしょう。
賃上げ圧力の高まりのほか、人手不足の長期化や海外情勢のリスクなど、企業を取り巻く環境に厳しさは続くことが予想されますが、来る年はそれらを乗り越え、平和で明るい話題溢れる1年であることを願います。