花粉症予防にはテレワークが効果的!?
花粉症の季節がすぐそこまで来ています。
本格的なシーズン前ではありますが、私はすでに症状がひどく現れ、毎日、鼻水鼻づまりなどと格闘し始めています。毎年、春先から夏近くまで苦しい日々が続くため、きっと業務の生産性や効率が落ちていることでしょう。
さて、日本花粉学会によると、この30年間で多くの観測地点で花粉量が2倍以上になっているそうです。
そうしたことを受け、同学会が定めるスギ・ヒノキ花粉飛散量の表示ランクについて改定が行われました。これまで「少ない」、「やや多い」「多い」「非常に多い」の4段階であったものを2024年から「極めて多い」を追加した5段階としています。
【新ランク(花粉数1平方cmあたり)】
「少ない」 (花粉数10個未満)
「やや多い」 (10~30個未満)
「多い」 (30~50個未満)
「非常に多い」 (50~100個未満)
New「極めて多い」 (100個以上)
民間の気象会社などでは、すでに新ランクに対応した情報の提供を行っているようです。
また、経済産業省は生産性向上を目的として、健康経営優良法人認定制度の評価項目に花粉症対策を追加しています。花粉症治療をする従業員への補助や、空気清浄機の設置など職場での花粉症対策を実施といった項目で評価しています。
さらに、環境省と厚生労働省は、花粉の飛散が多い日に予防や症状緩和のため、テレワークを検討することを呼びかけ始めました。特に、花粉飛散の多い昼前後や夕方の外出を避けることが有効で、確かに花粉症を抱えるビジネスパーソンにとってみるとテレワークは効果的かつ魅力的に感じます。
いままで花粉症を避けるためのテレワークなどは「鼻」で笑われそうでしたが、コロナ禍で柔軟な働き方が浸透したことが功を奏しているのかもしれません。
「国民病」とも言われる花粉症、労働の生産性低下による損失ほか、外出を自粛するために個人消費の停滞など経済活動へマイナスの側面が多く考えられます。日本アレルギー学会 顧問・名誉会員の西間三馨氏によると、花粉症などアレルギー性鼻炎患者の経済的損失は年間1人あたり19万1783円と試算しています。
効果的な情報提供や事前の予防よりも特効薬ができることを願うばかりです。