TDB景気動向調査(全国)

- 2012年6月調査 -

 

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2012年7月4日
株式会社帝国データバンク 産業調査部

景気DIは37.6、前月比0.6ポイント減と2カ月連続で悪化

〜国内景気は自律回復に至っておらず、財政出動の効果も息切れし始めており、踊り場局面に〜

(調査対象2万2,800社、有効回答1万589社、回答率46.4%、調査開始2002年5月)

2012年6月の動向 : 踊り場局面

 2012年6月の景気動向指数(景気DI:0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.6ポイント減の37.6となり、2カ月連続で悪化した。
 復興需要やエコカー補助金などの政策支援によって一部地域や業種では底上げが続いた。しかし、全体として内需は停滞しており、不安定な欧米景気や円高などで企業の収益環境も厳しさが続いたことから、生産活動は低下傾向となった。
 さらに、これまで改善傾向にあった『東北』でも頭打ちが鮮明で、政策に支えられてきた自動車関連業種も勢いに陰りがみられる。国内景気は自律回復に至っておらず、財政出動の効果も息切れし始めており、踊り場局面を余儀なくされている。

1) 収益性厳しく生産活動も低下したことで、『製造』が3カ月連続で悪化

2) 個人消費の停滞により、『小売』が7カ月ぶりに悪化

3) 復興需要に持続的な底上げの力はなく、『東北』は2カ月連続で悪化



今後の見通し : 踊り場局面が長引く可能性も

 復興需要や住宅向けなどの政策支援は、今後も関連業種の下支えに寄与するとみられる。また、ロンドンオリンピックに向けて録画機器や関連グッズなどの需要増が期待され、昨年は震災で中止となったイベントの再開も消費を喚起する可能性がある。  しかし、夏の電力不足が企業の生産や販売活動を抑制し、消費者の購買行動にも悪影響を与える懸念があるほか、エコカー補助金終了後の反動減に対する懸念も増しつつある。長期化する政局の混迷も設備投資や消費マインドの改善を妨げる恐れが強く、今後も企業収益の力強い回復は期待できず、雇用や所得の早期回復も望めない。  景気予測DIは「1カ月後」(36.9、当月比0.7ポイント減)、「3カ月後」(36.9、同0.7ポイント減)、「6カ月後」(36.4、同1.2ポイント減)となった。国内景気は内需に全体を押し上げるほどの回復力はなく、踊り場局面が長引く可能性がある。



※1:網掛けなしは改善、黄色の網掛けは横ばい、青色の網掛けは悪化を示す
※2:景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えたstructural ARIMAモデルで分析

業界別:『製造』が3カ月連続で悪化し、『小売』も7カ月ぶりに悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

規模別:「大企業」「中小企業」いずれも2カ月連続で悪化



※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

地域別:『東北』が10カ月連続で全国第1位となるも、2カ月連続で悪化





※網掛けなしは前月比改善または増加、黄色の網掛けは前月比横ばい、青色の網掛けは前月比悪化または減少を示す

業界別の景況感「現在」(2012年6月調査分)


業界別の景況感「先行き」(2012年6月調査分)


調査先企業の属性

1) 調査対象(2万2,800社、有効回答企業1万589社、回答率46.4%)




2) 調査事項

3) 調査時期・方法

2012年6月19日〜30日(インターネット調査)

景気DIについて

■TDB景気動向調査の目的および調査項目

 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を主目的として、2002年5月から調査を行っており、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など、企業活動全般に関する項目について、全国2 万社以上を対象に実施している月次の統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定

 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法

 DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ下表カッコ内の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて算出している。


 50を境にそれより上であれば「良い」超過、下であれば「悪い」超過を意味し、50が判断の分かれ目となる。なお、小数点第2位を四捨五入している。また、DIの算出においては、企業規模の大小に 基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」の単純平均の形をとっている。

■企業規模区分

 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に、中小企業基本法に準拠するとともに、全国売上高ランキングデータを加え、下記のとおり区分している。


注1:中小企業基本法で小規模企業を除く中小企業に分類される企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが上位3%の企業を大企業として区分
注2:中小企業基本法で中小企業に分類されない企業のなかで、業種別の全国売上高ランキングが下位50%の企業を中小企業として区分
注3:上記の業種別の全国売上高ランキングは、TDB産業分類(1,359業種)によるランキング

■景気予測DI

 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

【問い合わせ先】株式会社帝国データバンク 産業調査部
Tel:03-5775-3163
e-mail:keiki@mail.tdb.co.jp

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