TPPに関する企業の意識調査
TPP への参加、企業の65.0%が日本にとって「必要」
~ 不参加の場合、7割超の企業が景気に「悪影響」と認識 ~
~ 不参加の場合、7割超の企業が景気に「悪影響」と認識 ~
国内需要が弱く、海外需要を国内経済に環流することの重要性が増しているなか、太平洋に面する国家間の自由貿易などに関する経済連携を強化する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対する議論が活発化しており、政府は2011年6月までにTPPへの正式参加の是非を判断するとしている。経済団体を中心に参加を支持する意見が大きい一方で、関税撤廃による国内農林水産業への影響などを懸念して、農協や漁協などの生産者団体を中心に、参加に反対する意見もある。
そこで、TPPへの参加などに関する企業の意識について調査を実施した。調査期間は2010年12月16日~2011年1月5日。調査対象は全国2万3,101社で、有効 回答企業数は1万917社(回答率47.3%)
調査結果のポイント
- TPP参加の必要性、日本にとっては65.0%が「必要」、自社業界では4割弱
企業の65.0%と3社に2社が日本にとってTPP参加を必要と認識。自社業界にとっては38.3%が「必要」。 - TPPへの参加、現状でも「参加可能」とする企業は46.1%
農業問題などさまざまな課題があるなかでも、日本がTPPに参加することができると考える企業は46.1%と半数近くにのぼる。 - TPP参加に最も必要なもの、「参加後のビジョンの提示」が35.8%で最多
農業部門などへの総合対策案提示は2割弱にとどまる。企業は、TPPに参加するだけでなく、参加後の日本経済の姿がどうなるかを重視している。 - TPPに参加しなかった場合、7割超の企業が景気に「悪影響あり」と認識
TPPに参加しなければ、72.4%の企業が長期的に景気に「悪影響がある」と認識。「悪影響はない」は5.4%にとどまる。 - 最も望ましい枠組み、自由貿易協定が23.1%で最多、TPPは18.5%
今後の日本経済の発展にとって最も望ましい枠組みとして、企業の23.1%がFTAと回答。TPPは18.5%、EPAは9.7%。
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