2011年度の業績見通しに関する企業の意識調査

企業の3社に1社が「減収減益」見込み

~ 企業の55.9%が下振れ材料に「東日本大震災による被害」~

国内景気は、東日本大震災による被害の全容がいまだ把握できないなかで未曾有の困難に直面している。直接・間接的に甚大な人的・物的被害を被る企業が多い一方で、今後の復旧・復興に向けた動きも始まっており、企業の業績動向が注目される。


そこで帝国データバンクでは、2011年度の業績見通しに関する企業の意識について調査を実施した。調査期間は2011年4月18日~30日。調査対象は全国2万2,240社で、有効回答企業数は1万769社(回答率48.4%)。なお、業績見通しに関する調査は2009 年3月、2010年3月に続き3回目。

調査結果のポイント

  • 2011年度の業績見通し、企業の33.2%が「減収減益」見込み
    2011年度の業績見通しを「増収増益」とする企業は20.7%となり、2010年度から大きく減少。一方、「減収減益」は33.2%で「増収増益」を大幅に上回った。厳しい経営環境が続いていたなかで東日本大震災に見舞われ、業績を厳しくみる企業が増加。地域や業界で企業業績が二極化する可能性も。
  • 2011年度業績の下振れ材料、「東日本大震災による間接被害」が54.1%
    業績を下振れさせる材料は「東日本大震災による間接被害」が54.1%で最多。直接被害も東北を中心に全国で約1割となっている。個人消費の低迷を挙げる企業は減少したが、震災後の自粛ムードなどで5割近くに。
  • 上振れ材料では、「東日本大震災にともなう需要の増加」が41.6%
    業績を上振れさせる材料は「東日本大震災にともなう需要の増加」が41.6%で最多となり、復興・復旧にともなう需要の拡大を挙げる企業が4割を超えた。一方で、外需への期待感は大幅に後退。

※ 震災に対する企業からのメッセージ(被災地からの声、応援メッセージなど)をご覧いただけます。

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