復興増税に対する企業の意識調査
復興増税の開始時期、企業の約4割が「2012年度内」
~ 復興に重要な政策、「原発事故対策」が約7割で最多 ~
~ 復興に重要な政策、「原発事故対策」が約7割で最多 ~
東日本大震災により甚大な被害を受けた地域の復興を目的とした復興債の償還財源として、歳出の削減や国有資産の売却を行い、不足部分を増税で充てる案が国会で議論されている。これは増税により安定した財源を復興財源に充てることで将来世代への負担が減ることや復興計画に弾みがつくといった意見がある一方、増税により企業活動や消費の減退が生じ税収全体の低下を懸念する意見もある。
そこで帝国データバンクでは、震災復興の財源としての増税について調査を実施した。調査期間は2011年10月19日~31日。調査対象は全国2万2,924社で、有 効回答企業数は1万746社(回答率46.9%)。
調査結果のポイント
- 復興増税の開始時期、企業の38.8%が「2012年度内に開始すべき」
復興増税を「2012年度内に開始すべき」と回答した企業は約4 割。一方、「2013年度以降に開始すべき」も3社に1社あり、企業の見解は分かれている。 - 2012年度内での開始理由、「復興のスピードに弾みをつけるため」が最多
2012年度内での開始理由、「復興のスピードに弾みをつけるため」が8割超で最多。一方、2013年度以降では、「景気の低迷が懸念されるため」が9割超で最多。 - 復興増税の期間、約6割の企業が10年程度以内
「10年程度」が3割を超え最多。次いで、「5年程度」が4社に1社となり「5年程度」と「10年程度」を合わせた10年程度以内が半数を超えた。 - 復興増税の業績への影響、「悪影響」が6割超
復興増税、「悪影響」は6割超。特に『小売』・『運輸・倉庫』では約7割と多い。 業種別では、「教育サービス」と「医薬品・日用雑貨品小売」で8割超。 - 復興政策において重要な施策、「原発事故対策」が最多
復興政策としての重要施策、「原発事故対策」と約7 割で最多。次いで、「被災地域の経済復興政策」で企業の3社に2社が重要視。
このコンテンツの著作権は株式会社帝国データバンクに帰属します。報道目的以外の利用につきましては、著作権法の範囲内でご利用いただき、私的利用を超えた複製および転載を固く禁じます。