消費税率引き上げに対する企業の意識調査

消費税率引き上げ、企業の67.1%が業績に「悪影響」
~ 税率引き上げ後の国内消費、企業の8割超が「縮小」を懸念 ~

2012年6月26日に衆議院において、民主・自民・公明の3党合意に基づいて消費税率引き上げ法案を含む社会保障と税の一体改革関連法案が可決した。また、参議院で同法案が可決されると、2014年4月に8%、2015年10月に10%となる消費税率の引き上げが実施される見込みである。さらに、これによる個人消費や設備投資動向に加えて、企業業績への影響が懸念されている。
そこで帝国データバンクでは、消費税率の引き上げに対する意識について調査を実施した。調査期間は2012年7月19日~31日。調査対象は全国2万3,099社で、有効回答企業数は1万637社(回答率46.0%)。

調査結果のポイント

  • 企業の67.1%が消費税率引き上げによる業績への「悪影響」を懸念
    税率引き上げで、業績への「悪影響」を懸念する企業は67.1%。特に、『小売』で8割を超える。
  • 影響理由、「税負担の上昇」が最多、「販売価格に転嫁できない」も約4割
    業績への影響理由について、49.7%が「税負担の上昇」を挙げる。「販売価格に転嫁できない」も39.2%に。特に税負担増は小規模企業で高い。
  • 二段階での税率引き上げ、25.1%が業績に与える影響度合が「強まる」
    税率の一段階引き上げと比べて、二段階での引き上げで業績への影響が「強まる」と考える企業は25.1%。企業のリスク懸念を払拭する施策が必要。
  • 価格転嫁、「すべて転嫁できる」31.1%、「まったく転嫁できない」も1割超
    税率引き上げ分を価格に「すべて転嫁できる」企業は31.1%。一方、「まったく転嫁できない」も多く、不公正取引への対処を万全にすることが肝要。
  • 国内消費、8割超の企業が税率引き上げ後に「縮小する」と認識
    企業の86.1%が税率引き上げ後に国内消費が「縮小する」と認識。消費マインドの悪化を懸念する声も多く挙がる
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