資金需要に関する企業の意識調査

企業の4割で新たな資金需要「あり」
~ 用途は「設備投資」「新規事業」が上位に ~

はじめに

国内景気は上昇基調を示しており、企業が前向きな投資を行う環境が整いつつある。また、金融円滑化法が終了したのちも、金融機関には中小企業への貸出に一定の配慮を行うことが求められている。そのため、現状の金融機関の融資姿勢や企業側の資金調達手段の変化への関心が高まっている。
帝国データバンクは、資金需要に関する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2014年3月調査とともに行った。

  • 調査期間は2014年3月18日~31日、調査対象は全国2万3,130社で、有効回答企業数は1万258社(回答率44.3%)

調査結果(要旨)

  1. 企業の40.5%が新たな資金需要が「ある」と回答。その理由として、「設備投資の増加」や「新規事業への進出」など前向きな用途が上位に挙げられた。他方、新たな資金需要が「ない」企業は44.5%で、その理由はすでに必要な投資を実施済み、あるいは先行きに対する懸念に大別される
  2. 最も重視する資金調達手段は「金融機関からの長期の借り入れ」が46.1%で最多。「内部資金」は25.0%と4社に1社。特に、中小企業は資金調達において金融機関からの借り入れに依存している
  3. 金融機関から資金貸出に関するアプローチがあった中小企業は65.3%にのぼり、大企業へのアプローチを上回った。同時に、中小企業が感じる金融機関の融資姿勢についても、1年前と比較して「積極的」になっていると考える企業が37.3%と4.8ポイント増加しており、金融機関による貸出姿勢が活発化している様子がうかがえる
  4. 「経営者保証に関するガイドライン」は企業の約半数が知っている。しかし、内容まで知っている企業は2割程度にとどまり、企業の間で認知が進んでいない実態が明らかになった
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