女性登用に対する企業の意識調査

女性管理職割合は平均6.4%も、ゼロの企業が50.9%
~ 女性の活躍促進、「社会」「家庭」「職場」における環境整備で業績改善に ~

はじめに

生産年齢人口の減少や共働き世帯の増加などもあり、職場における女性の存在感の高まりがみられるなか、政府は女性の活躍促進を成長戦略と同時に、地方創生の一環としても重要政策として打ち出している。また、企業においては新しい視点の取り入れや男性の働き方改革としても位置付けられるなど、人手不足に対する労働力確保だけでなく、企業の成長に女性の活躍が不可欠という認識も高まっている。
そこで、帝国データバンクは、女性の活用や登用に対する企業の見解について調査を実施した。なお、本調査は、TDB景気動向調査2015年7月調査とともに行った。女性登用に関する調査は2013年7月調査、2014年7月調査に続き3回目。

  • 調査期間は2015年7月17日~7月31日、調査対象は全国2万3,176社で、有効回答企業数は1万1,008社(回答率47.5%)

調査結果(要旨)

  1. 女性管理職がいない企業は50.9%と半数にのぼり、女性管理職の割合は平均6.4%にとどまる。一方、従業員全体の女性割合は平均24.2%、役員は平均8.4%。女性管理職の割合は、小規模企業や『不動産』のほか割合の低い業界で、上昇傾向にある
  2. 今後、自社の女性管理職割合が増えると見込んでいる企業は22.3%
  3. 女性の活用や登用を「進めている」企業は4割を超える。その効果は「男女にかかわらず有能な人材を活かすことができた」が7割超で突出。女性活用から受ける効果は企業規模によって異なり、「大企業」では女性の労働観や採用活動、「小規模企業」では業務の円滑な進行やコミュニケーションの活発化、人材不足への対応に表れる
  4. 女性の活躍促進には、「社会の制度拡充」「家庭の負担軽減」「職場の働き方見直し」がカギ。「仕事と子育ての両立支援」「妊娠・出産・子育て支援の充実」を重視する企業が過半数となった
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